REA 使い方教本
(高校生向け)

AIと一緒に「プログラムの中身」を調べてみよう

著:AppWizz

こんにちは。この教本では「REA(レア)」というツールの使い方を、なるべくやさしい言葉で説明していきます。

パソコンにちょっと詳しい人も、「ターミナルって聞いたことはあるけど…」という人も大丈夫。順番に読んで、手を動かしてもらえれば最後には自分で使えるようになっています。肩の力を抜いていきましょう。

1REAってなに?

ひとことで言うと、REAはAIがプログラムの中身を調べるときに使う「道具箱」です。

最近は、Cursor や Claude Code、Codex のように、コードを読んだり書いたりしてくれるAIがあります。こういうAIを「コーディングエージェント」と呼びます。REAはこのエージェントにつないで使います。

たとえ話をしてみますね。わからない問題があって、頭のいい家庭教師に質問したとします。いい先生なら「たぶんこうだよ」で終わらせず、教科書を開いて「ほら、ここの何ページに書いてあるでしょ」と指さしてくれますよね。

REAがやるのはまさにそれです。アプリやゲーム、Webサイトといったプログラムを「教科書」だとすると、AIがその教科書を開いて、答えが書いてあるページ(どのファイルの何行目か)を見せてくれる。だからAIの答えに根拠(証拠)がつくんです。

それから、分析はあなたのパソコンの中(ローカル)で動きます。

用語:根拠(エビデンス)

「なぜそう言えるのか」の証拠のこと。REAの場合は、実際のコードや「〇〇ファイルの△行目」といった参照のことです。

用語:ローカル

インターネットの向こうではなく、自分のパソコンの中で処理する、という意味です。

注意

REAは何でも開けられる魔法のカギではありません。それに、他の人が作ったソフトを自由に使っていい「権利」をくれるものでもないんです。ここはしっかり覚えておいてください。

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2できること・できないこと

道具は、得意なことと苦手なことを知っておくとぐっと使いやすくなります。

◎ できること

  • AIがコードを読んで、処理の流れを追いかけるのを手伝う。しかも証拠つきで
  • 「このボタンを押すと何が起きるの?」みたいな、ある機能のしくみを説明する
  • 調べてわかったことを手がかりに、自分のプロジェクトで同じような機能を作り直す手伝い

× できないこと

  • いつでも100%正しい答えを出すこと(間違えることもあります)
  • 著作権などの権利をあなたにくれること
  • あなたの「勉強」の代わりになること

3つ目、けっこう大事です。REAはあくまで調べものの相棒なので、出てきた答えを自分でも読んで「なるほど」と思えるところまで行くと、本当の力になりますよ。

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★使う前の約束ごと

怖い話をしたいわけじゃないんです。図書館の本を借りるときにルールがあるのと同じで、気持ちよく使うための約束だと思ってください。

調べていいのは、こんなもの

やってはいけないこと

迷ったら「これ、作った人に見せても胸を張れるかな?」と自分に聞いてみてください。それで答えが出ることがほとんどです。

コツ

結果に自信がなさそうなところがあったら、それは「答え」じゃなくて「手がかり」として受け取りましょう。最後は自分で確かめる。これが調べものの基本です。

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3準備するもの

そろえるものは4つだけです。

準備するものひとこと説明
パソコン調べたいファイルが入っているパソコンを使います。
Node.jsバージョン 22(22.23.4以上)、24(24.22.1以上)、26(26.12.1以上)のどれか。npm は Node.js に一緒についてきます。
コーディングエージェントCursor、Codex、Claude Code など、コードを扱えるAI。
ターミナルの基本コマンドを打ち込んで実行できればOKです。
用語:ターミナル

文字を打ち込んでパソコンに命令するための画面です。マウスで操作する代わりに、キーボードで指示を出すイメージですね。

用語:Node.js と npm

Node.js は JavaScript というプログラムをパソコン上で動かすための土台です。npm はその仲間で、ツールをダウンロードしたり動かしたりする係だと思ってください。

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4セットアップ4ステップ(公式どおり)

ここからは実際に手を動かしていきます。公式サイトの手順に沿って進めるので、安心してついてきてください。

ステップ1:パソコンを準備する

まずはターミナルを開きましょう。開き方はOSによって少し違います。

開けたら、Node.js が入っているか確認します。次の2行を打ってみてください。

ターミナル
node -v
npm -v

node -v の結果が v22.23.4以上、v24.22.1以上、v26.12.1以上のどれかなら準備OKです。古いバージョンが出たり、「認識されません」「command not found」と言われたりしたら、Node.js 24 LTS を入れましょう。

Windows なら PowerShell でこれを実行します。

Windows(PowerShell)
winget install --exact --id OpenJS.NodeJS.LTS

途中で同意を求められたら「Y」と入力。終わったら PowerShell をいったん閉じて開き直し、もう一度 node -v で確かめてください。macOS の人は公式サイトから Node.js 24 LTS のインストーラーを入れるのがわかりやすいです(Linux の手順も公式ページに載っています)。

注意:PowerShell で止められたら

あとで npx を実行したときに「このシステムではスクリプトの実行が無効になっています」と出ることがあります。そのときは npx の代わりに npx.cmd と打てば大丈夫です(npm も同じで npm.cmd)。

Windows(PowerShell)の例
npx.cmd rea-agents@latest setup

最後に、練習用のフォルダーを作ってその中に移動しておきます。

ターミナル
mkdir rea-work
cd rea-work

このターミナルは次でも使うので、開いたままにしておいてくださいね。

用語:mkdir / cd

mkdir はフォルダーを作るコマンド、cd はそのフォルダーの中に入るコマンドです。

ステップ2:コーディングエージェントを選ぶ

エージェントは、あなたが実際に話しかけるAIのことです。REAはそのAIに「調べるための道具」を渡す役なんですね。代表的なものを挙げておきます。

エージェントどんな感じ?
Cursorエディター(コードを書くアプリ)の中のAIチャット。Agentモードで使います。
Codexターミナルで動くAI。ChatGPTのアカウントでログインします。
Claude Codeターミナルで動くAI。Claudeのアカウントが必要です。
そのほかWindsurf、VS Code(GitHub Copilot)、Gemini CLI、OpenCode なども対応しています。

インストールやログインのやり方はエージェントごとに違うので、公式のはじめにページで自分が選んだものの説明を見てください。

ステップ3:REAを接続する

やり方は2通りあります。好きなほうでどうぞ。

やり方A:エージェントにお願いする。次の文章をそのままエージェントのチャットに貼り付けます。

エージェントのチャットに貼る
npx rea-agents@latest setup を使って REA をインストールし、このコーディングエージェントに接続してください。まず変更内容を提示し、私が承認してから実行してください。その後、インストールを確認してください。

やり方B:自分でターミナルに打つ。

ターミナル
npx rea-agents@latest setup

つなぐ相手が決まっているなら、--client をつけて指定できます。Cursor ならこうです。

ターミナル
npx rea-agents@latest setup --client cursor

Codex なら codex、Claude Code なら claude_code を入れます。ほかの名前は公式ページの一覧で確認してください。

実行すると、まず「こう変更しますよ」という計画(プラン)が表示されます。中身を見て、よければ承認しましょう。パッケージのダウンロードを聞かれたら y を押して Enter。クライアントの一覧では、矢印キーで動いて、Space で選んで、Enter で次に進みます。

用語:MCP とスキル

MCP は、エージェントがREAを呼び出すための「接続口」です。スキルは、ソフトを調べるときの手順をエージェントに教える「説明書」のようなものです。

注意:再起動は「完全に」

セットアップが終わったら、エージェントを完全に終了してから開き直してください。ウィンドウを閉じただけでは足りません。macOS なら ⌘ + Q。Windows でトレイにアイコンが残っていたら、そこからも終了します。ターミナル型のエージェントなら、セッションを終わらせてもう一度起動すればOKです。

再起動したら、ちゃんとつながったか健康診断(doctor)をしてみましょう。

ターミナル
npx -y rea-agents@latest doctor --client cursor --json

cursor の部分は自分のエージェントの名前に変えてください。"healthy": true と出ていれば合格です。仕上げに、エージェントにこう聞いてみてください。

エージェントのチャットに貼る
REAが接続されているか確認し、使えるREAツールを教えてください。

ステップ4:はじめての調査

つながったら、公式のサンプルで練習してみましょう。次の章でくわしく説明します。

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5はじめての練習(公式サンプル)

練習に使うのは、公式が用意してくれている小さなメモアプリです。6つのファイルでできた Electron アプリで、「Export notes(メモを書き出す)」というボタンがついています。アプリを起動しなくても、コードを読むだけで調べられますよ。

用語:Electron

Webの技術(JavaScript など)でパソコン用アプリを作るためのしくみです。

サンプルはここからダウンロードできます:
https://rea.tools/examples/notes-example.zip

エージェントにダウンロードと展開(zipの解凍)まで頼んでもいいですし、自分で解凍してもかまいません。エージェントへの頼み方はこんな感じです。

エージェントのチャットに貼る
https://rea.tools/examples/notes-example.zip を新しいサンプル用フォルダーにダウンロードして展開してください。REAを使い、Export notes を押すと何が起きるかを調べてください。notes.csv がどこに保存され、どんな列があるか、関連するファイルと行を示してください。

うまくいくと、だいたいこんな答えが返ってきます(言い方は毎回少し違います)。

ボタンは notes:export というメッセージを送ります。それを受け取ったメインプロセスがメモを CSV 形式にして、ユーザーのダウンロードフォルダーに notes.csv を保存します。列は id と title です。

ここで見てほしいのは、答えに「どのファイルの何行目か」がちゃんとついているかどうかです。ついていたら、実際にそのファイルを開いて確かめてみてください。「本当に書いてある!」という体験が、いちばんの勉強になります。

コツ:フォルダーの場所(フルパス)の調べ方

Windows はエクスプローラーでフォルダーを右クリックして「パスとしてコピー」(Windows 10 は Shift を押しながら右クリック)。macOS は Finder で右クリックして、Option キーを押しながら「パス名をコピー」。どのOSでも、フォルダーをターミナルにドラッグするとパスが表示されます。

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6上手な頼み方

AIへの頼み方しだいで、答えの質はけっこう変わります。先生に質問するときと同じで、聞き方がうまいと答えもわかりやすくなるんです。ポイントは4つ。

  1. 1回に1つの機能だけ聞く。「保存のしくみ」と「ログイン」と「画面の色」をまとめて聞くと、どれも中途半端になりがちです。
  2. フォルダーの場所をフルパスで伝える。「あのアプリ」じゃなくて「/Users/あなた/rea-work/notes-example」のように書きましょう。
  3. 証拠を出してもらう。「関連するファイルと行を示して」と一言そえるだけで、答えの信頼度がぐんと上がります。
  4. 「事実」「推測」「わからないこと」を分けてもらう。コードで確認できたことと、AIの予想とを混ぜないためです。
用語:フルパス(絶対パス)

パソコンの中の「住所」を、いちばん上から省略せずに全部書いたものです。

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7ターミナルでも使える

REAはエージェント経由だけでなく、ターミナルから直接動かすこともできます。たとえば JavaScript や Electron のアプリのフォルダー(または .asar ファイル)を、アプリを起動せずに分析するならこうです。

ターミナル
npx -y rea-agents@latest analyze-javascript-application "/absolute/path/to/app" --json

/absolute/path/to/app のところを、調べたいアプリのフルパスに書きかえてください。結果には、アプリの情報やモジュール同士のつながり、ソースの場所が出てきます。REAが解決しきれなかったつながりには、ちゃんと印がついています。

毎回 npx と打つのが面倒なら、rea コマンドとしてパソコンに入れておくこともできます。

ターミナル
npm install --global rea-agents
rea --help
rea update

rea --help で使い方の一覧が見られて、rea update で新しい版に更新できます。

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8調べられるものの種類(ざっくり)

REAはいろいろな種類のソフトに対応しています。ここでは全体像だけつかんでおきましょう。

種類ひとことおすすめ度
JavaScript / Electron アプリNode.js と npm があれば始められます。この教本の練習もこれです。◎ 最初はここから
ネイティブのプログラムHopper、Ghidra、IDA といった別の分析ツールが必要になります。応用
ブラウザー・実行中のものWebサイトなどを調べるタイプ。Chrome などのブラウザーを使います。応用
応用編について

ネイティブやブラウザー向けの使い方は準備が少し大変なので、この教本では扱いません。興味がわいたら、公式サイトにある専用のガイドを読んでみてください。そのときも、「使う前の約束ごと」で話したルールはずっと有効です。

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9困ったときは

うまくいかなくても大丈夫。よくあるつまずきと、その直し方をまとめておきます。

こんなときやってみること
エージェントにREAが出てこないセットアップのあと、エージェントを完全に終了して開き直しましたか? エディター型なら、MCPの設定でREAが有効になっているか、チャットでツールの使用を許可しているかも見てみてください。
つながっているか不安doctor で診断します:
npx -y rea-agents@latest doctor --client cursor --json
(cursor は自分のエージェント名に)
Windows と WSL がごちゃごちゃエージェントと REA は同じ環境に入れます。Windows のアプリなら PowerShell で、WSL の中で動くエージェントなら WSL の中に Node.js と REA を入れて、Linux のパスを使います。
パスにスペースがある"/Users/me/My Apps/app" みたいに、パスを "(ダブルクォート)で囲みます。
新しい版にしたいセットアップをもう一度実行して、計画を確認したらエージェントを再起動します:
npx rea-agents@latest setup
REAを外したいnpx rea-agents@latest uninstall
用語:WSL

Windows の中で Linux を動かすしくみです。Windows 側と Linux 側は、同じパソコンの中にある「別の部屋」だと思ってください。

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10コピー用プロンプト集

そのまま貼って使える文章を置いておきます。右上の「コピー」ボタンが使えないときは、選択してコピーしてください。

① REAをセットアップしてもらう

エージェントのチャットに貼る
npx rea-agents@latest setup を使って REA をインストールし、このコーディングエージェントに接続してください。まず変更内容を提示し、私が承認してから実行してください。その後、インストールを確認してください。

② はじめてのサンプル調査

エージェントのチャットに貼る
https://rea.tools/examples/notes-example.zip を新しいサンプル用フォルダーにダウンロードして展開してください。REAを使い、Export notes を押すと何が起きるかを調べてください。notes.csv がどこに保存され、どんな列があるか、関連するファイルと行を示してください。

③ ある機能を証拠つきで調べてもらう(ひな形)

エージェントのチャットに貼る([ ]の中を書きかえる)
REAで「[調べたいアプリのフルパス]」にあるアプリを調べてください。
知りたいのは「[1つの機能。例:保存ボタンを押したときの動き]」です。
関連するファイルと行を示しながら説明してください。
答えは「コードで確認できた事実」「推測」「わからないこと」に分けて書いてください。
※これは自分が調べる許可を持っているアプリです。
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